手術の翌日に当日から食事を口から
採れるかどうかを判断する頭頚科の診察が有り、
水を少量飲んで検査をして判定することになりました。
水を少量飲んだだけで咽てしまったので、
「この状態で食べ物を口から採ることは、
とても自信が持てない。」と担当の医師に伝えると、
私のような状態で何人も手術の翌日から
食事を採り始めていると言われました。
明日とか明後日とか少し様子を見たいと伝えると
「土日はスタッフが少なく、出ているスタッフに
負担をかけたく無いので本日からか月曜日からか
二つに一つで決めてほしい。」と担当医に詰め寄られ、
「患者よりスタッフを大事にするのかなぁ」
「頼りない医師は何処にでも居るから
しょうがないかなぁ」
と思いつつ悩みに悩んで「月曜から食事を
採る事にします。」と担当医に返事をしました。
また、診察の途中で私の首を表面から触りながら、
「ここが膨らんでいるのが分かりますか?」
と問いかけられ私が返事に困っていると、
「これは、手術中に空気を入れたものが
そのままになっているのです。」
との説明が有りましたが、今後どうなるかは
言葉を濁したままで終わりました。
この言葉が入院中ずっと心に引っかかって
いましたが、主治医に問うことはしませんでした。
月曜に再び頭頚科の診察があり、
同じ医師の診察であろうと重い気持ちの中、
待合で待っていましたが、呼ばれてみると
担当医が変わっており一先ず安心しました。
今回の担当医は前回の医師と違う方法で診察をし、
今の私の状態では「とても口から食事を
採れる段階ではない。」と判断されました。
口から食事を採る前に訓練が必要とのことで、
翌日からその訓練を行うことになりました。
訓練では、数人の先生方が見守る中、
姿勢・飲み込み方(嚥下)・水等のサラサラした物
にはトロ味を付けなくてはいけない、
など 懇切丁寧な説明と実地訓練が有りました。
主治医の指示で当日の夜から訓練用の
ゼリーが配布され訓練が始まりました。
主治医から「焦らず慎重にゆっくり行こう。」
との指示が有り、手術後八日目にして、
やっと口から食事を採ることになりました。
このような経過を辿っていく中、
術後最初に診察した頭頚科の担当医に
手術の翌日から食事を摂るかどうかの
問いかけに対して首を縦に振らなくて
本当に良かったと心の中で思っておりました。
点滴が外れ解放感からか熟睡できるようになり、
咽(むせ)は毎日数回起きましたがその都度
クリアでき、同時に主治医の励ましもあり、
日々快方に向かっていくのが実感できました。
通常より一週遅い、手術後二週間目での
退院となりましたが、慎重に快復ができ
自分なりに満足のいくものでした。
今回摘出した検体の精密な検査結果が
出る来月初旬に主治医の診察が予約され、
その検査結果によって
今回の手術が成功したかどうか
判断されるという事になりました。