異形上皮


【まだら不染】に対する恐怖感を持ちながらの
年明けとなった本年も早、残り一カ月となりました。
がん研での経過観察の検診が4ヶ月から6ヶ月のサイクル
に伸び、今年二回目の検診が8月に有りました。

前回は生検が無くほっとしていたのも束の間で、
2か所行われた生検の一つに異形上皮が見つかり
主治医の所見では、大きくなる可能性と癌化の
可能性が有るので暫く様子を見て
10月に再検査するという事になりました。

再検査は、主治医立ち合いで行い
結果によっては癌化していなくとも、
その後日程を組み
手術を行う可能性が有るとの話でした。

再び2カ月間、
再発・転移の恐怖感を持ちながらの生活となりました。

この間、6年前に突発性難聴を患った左耳に違和感
(耳周辺の痛み・音が響く・耳鳴り)が起き
再三耳鼻科を受診しましたが症状が改善されず、
「耳周辺への転移も考えられるのではないか」
と勝手に思い込み心配事が一つ増えていました。

10月初旬に、がんセンターでの年1回の経過観察
としての血液検査・CT(骨盤から首まで)が行われ、
ここでは主治医から異常なしとの診断を頂き、
1年後の10月初旬に経過観察の予約が入りました。

専門外を承知で、
気になっている耳の違和感を話したところ、
ごく稀に聴神経に腫瘍ができる事も有るので、
頭部のMRIを撮って耳周辺を見てもらったらどうか
と言う提案が有り、
2か月後に頭部MRI検査の予約をしました。

今回を含めてがんセンターの主治医には、事ある毎
相談に乗って頂きその都度安心感を持つことができ、
大変感謝しております。

そうこうするうちに、がん研での検査日を迎え
主治医立会の下で検査が行われました。
安定剤の量がいつもと違っていたのか
主治医と若い検査医とのやり取りが、
漠然と聞こえていました。

検査を終え安静のための部屋に入りましたが
検査中、主治医と検査医とのやり取りが
割と大きな声で長く続いていた印象が強かったので
結果に対しての不安感がさらに増して、
安静どころでは有りませんでした。

安静室を出た後、
看護師からの説明で生検が無かったことを知りましたが
2月の時と同様に不安感は消えませんでした。

一週間後に主治医の診察が有り検査結果から、
前回の場所に異形上皮は見つからず
その他全体的にもきれいだったので
先ずは心配ないとの診断を頂き、心底に安堵しました。

今回の検査は主治医が立ち会うため
初めて午後からの検査でしたが、
区切りである5年間が終了するまでの残り1年余りの
検査予約を帰り際に垣間見ることができ、
予約のすべてが午後に予定されているのを見て

「今後、すべての検査で
主治医に立ち会って貰えるのだ」
と思い、妻と二人感謝の気持ちと安心感を持って、
帰途に就くことができました。